舌下免疫療法について

舌下免疫療法(アレルゲン免疫療法)について

舌下免疫療法(アレルゲン免疫療法)はアレルギーの原因物質(抗原)を少しずつ体内に吸収させることで、アレルギー反応を弱めていく、根本的な体質改善が期待できる治療です。治療期間は3年以上が推奨されています。約70~80%の方で効果があったとされており、そのうちの20%は症状が出なくなったと報告されています。

対象となる患者様

  • アレルギー検査にてスギの抗体が確認されスギ花粉症と確定診断された方
  • アレルギー検査にてダニの抗体が確認されダニアレルギーと確定診断された方
  • 5歳以上の方(お子様の場合は舌下に薬を保持出来る方)
  • 3年以上毎日服薬が継続出来る方
  • 定期的に通院出来る方(薬を処方するため月に1回程度)
  • 対象とならない患者様

  • 花粉症の原因がスギ以外の方
  • (花粉症の原因となる花粉が複数ある方でも、スギのみの治療は可能です)

  • 重症の喘息を合併している方
  • (全身性のアレルギー反応が起こった場合、重症化する恐れがあるため)

  • 悪性腫瘍の方や抗がん剤を使用中の方、また免疫系に影響がある全身疾患を有する方
  • (全身性のアレルギー反応が起こった場合重症化する恐れがあるため、また免疫系の異常により薬剤の有効性、安全性に影響を与える恐れがあるため)

  • 重症の心疾患、肺疾患、高血圧の既往がある方
  • (全身性のアレルギー反応が起こった場合に治療で使うアドレナリンで既往症が悪化する可能性があるため)

  • 高血圧症に対するβ阻害薬を使用している方
  • (全身性のアレルギー反応が起こった場合に治療で使うアドレナリンの効果が減弱する可能性があるため)

  • 全身ステロイド剤を投与している方
  • (全身性のアレルギー反応が起こった場合重症化する恐れがあるため、又ステロイド剤により免疫系が抑制され、薬剤の効果が得られない可能性があるため)

  • 妊娠中の方、また授乳中の方
  • (妊娠中や授乳中の投与に関する安全性は確立していないため)

  • 65歳以上の方
  • (一般に高齢者は免疫機能が低下しているため、十分な治療効果が得られない可能性や副作用がより強くでる可能性があるため)

    開始時期

    スギ花粉症
    スギ花粉シーズンが終わった6月頃からの開始が最適で、遅くとも11月の下旬までに開始する必要があります。スギ花粉の飛散時期に重なる12月下旬から5月の間は開始しません。

    ダニアレルギー
    季節問わず1年中開始できます。
    詳しくは「ハウスダスト・ダニについて」をご覧ください。

    投与方法と治療スケジュール

    治療薬を舌の裏に1分間保持し、その後飲み込みます。その後5分間はうがいや飲食は控えます。初回の投与は副作用の有無の確認のためクリニック内で行い、その後は自宅で1日1回の服用となります。
    最初の7日間は低用量のものを服用してもらい、その後問題がなければ、通常量のものを服用していきます。服薬期間は3年以上が推奨されます。
    ※舌下免疫療法は、初回のみ1時間程お時間がかかりますので、午前は11時まで、午後は18時までにご来院ください。

    副作用

    頻脈、不整脈、血圧低下などの循環器
    主な副作用としては、口内炎や舌の裏の腫れ、口の中の腫れなど、のどの痒み、耳の痒み等があります。重大な副作用としてはショックやアナフィラキシー等があります。

    ※アナフィラキシーは多くの場合服用30分以内で下記症状などが見られます。

  • 蕁麻疹などの皮膚症状
  • 腹痛、嘔吐などの消化器症状
  • 息苦しさなどの呼吸器症状
  • 頻脈、不整脈、血圧低下などの循環器症状
  • 意識の混濁などの神経症状
  • このような症状が見られた場合(疑いも含む)直ちに救急車を呼んでください。